
エスカレーターで片側を空けて歩く人のために通路を確保する「片側空け」の習慣は、鉄道会社や行政が「危険なので2列で立ち止まって乗ってください」と呼びかけているにもかかわらず、特に都市部では依然として根強く残っている。 2026年4月には中国新聞が「エスカレーターの2列乗り、定着しないワケ」として特集を組み、SNS上で再び議論が活発化した。 鉄道会社や国土交通省は「エスカレーターでの歩行は転倒・接触事故の原因になる」として2列で立ち止まることを推奨している。 2023年には埼玉県が全国初の「エスカレーター歩行禁止条例」を施行したが、罰則がなく実態はほとんど変わらなかった。2025年の大阪・関西万博では積極的な2列乗り呼びかけが行われ一時的に定着したが、日常に戻ると元に戻るケースが多いとも報じられた。 「ルール通りに右側に立ったら周囲から非難された」という体験談がXで拡散するなど、公式ルールと実態の乖離が続いている。「片側空けは急いでいる人への思いやり」という意見と、「歩行は危険でルール違反、障害者や高齢者が右側に立てない」という意見が対立している。 民鉄各社のアンケートでも「エスカレーターでの歩行」が迷惑行為の上位に毎年ランクインしているが、実際の行動変容は進んでいない。「知っているけど変えられない」という日本社会の同調圧力の問題でもある。

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